私の生きる道

ここ1週間、怒涛のように人と話をしている。
週末のスキーの後も、毎日毎日仕事を超特急で終わらせ、人に会っている。
どうしても夜に人と会うとお酒を飲むことになるので、いい加減胃が痛い。
それでもいい。1人で考えていても鬱々となるだけ。人と話したい。


今週は嬉しい偶然で人に会うことが多かったが、今日の予定は前から入っていた。
「県庁の星の試写会行かない?」というおじさんの誘いを振り切って、
別のおじさんと飲みに行った。


うちの会社の標準メーラはBecky!なんだけど、
「『やっぱりそれは珍しいねえ。いいねえ』とほめられるんだあ」と彼は言う。
で、乾杯した後、B2のどこがいいかを話していた。
でも、javascriptを含むhtmlファイルを添付すると、実行ファイルと見なして
その部分をコメントにしちゃうことを彼は知らなくて、説明した後もしばらく
信じてくれなかった…(;_;)
あれ、気づくまでに時間がかかって苦労したんだよぉ…。
今は固めて送るか、ファイルサーバでやりとりしてる。
javascript使うのがどうかっていうのはこの際なしで。


彼とじっくり話すのは久しぶりだったので、たまっていた疑問や意見を放出。
きちんきちんと答えてくれた。


「君の考えはまっとうだよ。でも、少し急ぎすぎているような気もする。
無理にやると、絶対に反発が起きて、元に戻るかそれ以下になる恐れがある。
僕は自分の能力に自信があるし、他の全場面において君より圧倒的に有利だ。
でも、そんな僕だってここまで変えるのには時間がかかったんだよ。
焦るな。じっくりやれ。いつか絶対できるから」


勇気がわいてきた。


最後にもう一つ聞いてみた。
「最近『この人はいい』と思う人のことを教えてください。女子の」
すると、1人教えてくれた。


「彼女はとても素直な疑問を持つのがいい。
『どうしてこれができるのに、これはできないの?』と優雅に言って、
するっとそれまでのやり方を変えたりできるんだ。
でも、それはあまり意識的、戦略的にやっているとは思えない。
もう少し違うやり方でやれると思う。バカのふりをするのではなくて、
根拠を示して『こうやろうよ』ってちゃんと言うんだ。君ならできるよ」


あのー、それって言い方とかパーソナリティの問題では…と思ったけど、
ありがたくその言葉を頂戴しておくことにした。


私は社会に存在する男女差別を、実際に感じたことがあまりなかった。
変な平等教育を施す小学校はもちろん、中学、高校、そして大学時代に至っては
「この世に本当に男女差別なんてあるのか?」くらいの勢いで生きていた。


仕事を始めてからしばらくの間も、自分が今いる環境には男女差別はない。
そう思っていた。
でも、少しずつそうじゃないと思う場面が増えてきた。
いや、気づかないふりをするのをやめるようになってきたというのが正しい。
女子の地位を高めるようなフレーズである「女性の感覚」という言葉の裏に
存在する差別に気づいた時に、そう思い始めるようになった。


ただ、私は「差別をなくす」こと自体を目的に動くのはナンセンスだと思う。
フェミニストに「あなたみたいな人がいるから世間の女性の地位が(以下略)」
と怒られちゃいそうだけど、私にはそんな時間はないし、やりたいとも思わない。
そもそも周りの女子が考える男女差別と、私が考えるそれの間に大きな
ギャップがあることが最大の理由なんだけど。
(たぶん周りの女子が私の考えを聞いたら女子の敵だと思うだろうな。)


私は、「女子であることが不利である」という意識を持った上で、今の環境で
やるべきことをやって、ちゃんと結果を出して、認められるようになろう。
その結果として女子の立場が少し上がれば、それでいいじゃんか。
そう思った。そのためにはもっと勉強しなきゃ!力をつけなきゃ!


W-ZERO3をしまいながら彼が言った。
「うちに来ない?」


「イヤです」と即答。