こんな仕事

こないだ雑誌で読んだIBM取締役の内永さんの話。
技術職で入社した彼女が、2年目で広報部門に異動になった時、
「私はこんな仕事するために会社に入ったんじゃない」と上司に抗議すると
「そんな仕事も満足にやれてないじゃないか」と怒られて、
それから1年間一生懸命広報の仕事やったら、希望の部署に行けたそう。


去年あたりから、「今はとにかく力をつけるべき時期だ」と思って
ちょっと仕事をがんばっていた(ちょっと遅いか)。
だから「そんな仕事も満足にやれてない」という内永さんの上司の言葉は
読んだ直後、心に残った。
確かに「こんな仕事」もできないヤツに大事な仕事は任せられないよな。
部署も仕事も変わってバタバタしてるけど、今やってる「こんな仕事」も
さらにきちんとこなさないといけない。うんうん。って思った。


ただ、時間が経つにつれて「ちょっと待てよ」と思うようになった。
あたしはちょっとムキになるところがあって、仕事の時も、とにかく
がむしゃらに取り組んで、力業で目標を達成させたりしてしまう。
「結果オーライ。これでお客様が喜んでくれるならいいじゃないか」
そう思うことも良くあった。


でも、もしかしたらあたしは「お客様のため」という隠れ蓑にくるまって
自分がやっていることに酔いしれていたのかもしれない。
それはあれだ。マスターベーションだ。


そういうことが必要な場面は、もちろんある。
世間の人々の仕事や組織によっては、「それが仕事です」という場合も
もちろんあるだろうけど。
ただ、私が属する組織では、そればっかりではダメなんじゃないだろうか。
「こんな仕事」ができる「便利屋」に終わってしまうんじゃないだろうか。
そして、それは結局何も「変えない」んじゃないだろうか。


なんとなく、自分が進むべき方向がぼんやりと見えてきた気がする。
「こんな仕事」もこなしつつ、そっちの方向へ歩いていこう。
内永さんと、きむと、夜中のブレストに感謝。