ダンサー・イン・ザ・ジム

少し前のこと。
ジムでスポーツドリンクを買っていると、最近入会したばかりと見える
若い女子が、イントラにこう話しているのが聞こえた。
「私、ダンスに興味あるんです。ダンサーみたいな体になりたいんです」


お、いいぞいいぞ。
あたしの体は目標にはならんが、とりあえずダンスは楽しいぞ。やってみー。
そう思いながら、スポドリごくごく飲みながら聞いていると、


「ダンスやってる人は、ダンスしかやらないからダメなんですよねえ」
と若い男のイントラが答えていた。
ほう。で、その上で何かアドバイスをするのかと待っていたら、それで終わり。


意味不明な答えをするなよ…。
井戸端会議じゃあるまいし、お前は仮にもプロのイントラだろうが…。


後で良く考えると、彼の言う「ダンスやってる人」は、
「このスポーツクラブの会員でダンスをやってる人」ってことだと思う。
そりゃ中にはダンスしかやらない人もいるけど、彼らはダンサーじゃない。


つーかさ、ダンスだけじゃダンサーみたいな体になれないのであれば、
こういうトレーニングをやればいいよ、とアドバイスをすればいいじゃん。


確かに、ダンスをちゃんと踊るためには、ストレッチや筋トレをした方がいい。
しなやかに動くためには柔軟性、ポーズやロックを決めるためには筋力が必要。
ダンスの種類にもよるけど。マドンナもヨガやピラティスや筋トレやってる。


「ダンサーみたいな体になりたい」
そういう女子の相談に何も応えなかったイントラを「脳味噌きんに君」と命名