盆と正月

30歳になって半年余りが経つ。
「これでいいのか?いや、これじゃいかんだろ」
そんなことを思いつつ、目の前の仕事をこなすばかりの日々。
思ったよりもその量やめんどくささ(質は聞くな!)に溺れてしまいそうで、
それは、体力が衰え始めたこの体にボディーブローのように効いてくる。
きっと、仕事の質が低いから、さらに効いているのだろう。


今日、ちょっとした話を聞いた。
はじめ、その話は楽しいものには全く思えなかったのだが、
聞いている内になんだかちょっと愉快になってしまった。


嬉しいような、悲しいような。なんだかそのまま泣いてしまいそうな。
その時、「盆と正月」という言葉が頭をよぎった。
この言葉は、元来とても楽しい状況に自分がいることを表す言葉だと思うけど、
この年になるとお盆とお正月って面倒くさいことも一緒にやってくるから、
そうめちゃくちゃ楽しいことでもなく。
しかし、なんとなく心がはずむというかワクワクするというか。
きっと、その時もそんなことを感じたんだろう。私は。


眠れないまま迎えた明け方の部屋で、また1人で物思いにふけっていると、
やっぱり少し悲しくなってしまったのだけれど、「よし!」と思って
出かける準備を始めた時、先週までは絶対になかった気力を感じた。


女は30歳から。