独りを慎しむ
気圧のせいか、朝から頭痛がして調子が悪かった。
37℃ちょっとの微熱もあったので、家でゴロゴロを決め込む。
でも眞鍋かをりではないので、体温計の写真は載せない。
- 作者: 向田邦子
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1985/05/28
- メディア: 文庫
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以前、古本屋で100円で投げ売られていたものを買っておいた。
「おどきめどき」と読むようだ。
ちなみに、近くの棚にあった内田百間が1,000円でギョッとして二度見した。
初版本だった。
読書でシャキッとしたいけれど、幸田文から怒られるのは少しヘビーすぎる。
そんな時に良いような気がする向田邦子。
短編小説4編と随筆。
小説は構成が凝っているなあと思った。テレビ的なところがあるというか。
すいすいすいと読ませる感じが悪くない。
「独りを慎む」という随筆が身につまされた。
一人暮らしを始めてから、自分が行儀悪くなったことに気づいた筆者はぞっとして、
「これはお行儀だけのことではなく、精神の問題だ」と考える。
自由は、いいものです。
ひとりで暮らすのは、すばらしいものです。
でも、とても恐ろしい、目に見えない落とし穴がポッカリと口をあけています。
それは、行儀の悪さと自堕落です。
自由と自堕落を、一緒にして、間違っているかたもいるのではないかと思われるくらい、これは裏表であり、紙一重のところもあるのです。
「独りを慎しむ」
(中略)
誰が見ていなくても、独りでいても、慎いむべきものは慎しまなくてはいけないのです。
うわあああああ、向田先生ごめんなさいーーー!
江古田ちゃんと一緒に謝りますーーー!
夕方、ちょっと外に出た(英語がキャンセルできなかったから…)。
つくつくぼうしがまだ鳴いていて、もし今度の台風がそれていなかったら
この子たちの声も聞かなかったのかしら、と思った。