古田とチェロ

「来シーズン、古田が選手兼監督に就任」というニュースを聞き、
思い出したことがある。


さかのぼること7年前。旅先のウィーン。
ウィーン放送交響楽団のコンサートを聴きに、コンツェルトハウスへ足を運んだ。
曲目は誰かのチェロコンチェルト。


第1楽章が終わると、指揮者が一旦下がった。
「なんだなんだ?」と思っていると、彼はチェロを持って再登場。
彼は、チェリスト兼指揮者だったのだ。


彼は、客席を向いてどっかりと座り、チェロを弾く用意をする。
コンサートマスターが「せーの」って感じで合図を出し、演奏は始まった。
指揮者は、たまにチェロの演奏がヒマになると、ぶんぶんと弓を振る。


はっきりいって演奏はひどいもんだった。全体的に。
てんでバラバラになっちゃって。
客席はかなり引いていて、途中で席を立つ人もいた。
でも髪を振り乱して演奏と指揮をする人なんて滅多に見れないから、
しばらく見物していたら(この時点で鑑賞じゃなくなっていた)、


彼のチェロの弦が切れた...orz


で、彼はどうしたかというと、一旦演奏を止めてまた下がり、
しばらくして弦を張りなおしたチェロを持って再登場。
何事もなかったかのように第2楽章を始めからやり直した。
オケの連中もうんざり顔だった。


言っておくが、古田もこうなるんじゃないか、とかそういうオチはない。
私はプロ野球のことを良く知らないし、興味もないし。
ただ、思い出しただけ。


ちなみにウィーンでは、ケント・ナガノが振るラヴェルを聴く機会もあったが、
こちらはサイコーだった♪
できればボレロが聴きたかったけど。←ミーハー