ヨガのレッスンの後、お風呂とサウナに入って帰宅。
干しておいたお布団や洗濯物を取り込む。
お日様の匂いが本当に好きなので、隙あらば干す。
わりと空気が良いところに住んでいる者の小確幸


お能浦上天主堂のチケットをいただいていたので、出かける。
ヨガ→お能だなんて、負け犬の作者を喜ばせてしまいそうだが。


お能はあまり観たことがない。
学生の時から萬斎萌えーなので、今でも萬斎には良く行くが、
狂言を分かりやすく」というコンセプトの舞台が多いので
お能とセットになっていることはほとんどない。
あ、一度薪能原城跡を観たか。もちろん萬斎絡み。
あれは島原の乱の犠牲者の鎮魂のためのお能だった。
ていうか原城跡怖すぎ。絶対あそこ心霊写真撮れる。


今日の演目は、新作能「長崎の聖母」という原爆犠牲者の鎮魂もの。
新作能といってもお能お能だから、何と言っているか分からないことも多い。
事前にパンフレット読んでて良かった。


そこまで計算をしていたかどうか定かではないが、時間帯も良かった。
開演の17時はこの地ではまだ明るいが、始まった途端につるべ落とし。
ステンドグラスから差し込む光が段々弱々しくなるのがよろしかった。


基本的に舞台は司祭台のあたりだが、そこを北とすれば、東西南から
演者が入退場したり、高校生が歌うキリエエレイソンが織り込まれたり、
演者が司祭の格好をしていたりしたところが、新作能たるところ?
やっぱりお能は難しいなーとため息をつきたくなる場面もあったが、
クライマックスの舞はすばらしかった。本当に。


今回は、「音」について色々と気になった。


あんなにでかくても、さすが教会は教会。
コーラス、太鼓・笛、舞台での台詞は、地音ですばらしい反響をするが、
舞台以外での台詞はさすがに聞こえないため、そういう場面では演者に
つけられたマイクを使っていたようだ。


衣擦れの音が気になったのも2、3回だし、あの条件を考えても「PAさんGJ!」と
一瞬思ったが、すぐに言いようもない違和感を感じた。
普段使っている設備を使ったのか、教会の各所につけられたスピーカーから
音が聞こえてくるのがその理由。


自分より前にいる人の声が、自分より後ろから聞こえてくるのは気持ち悪い。


あと、知り合いのカメラマンさんが自分の近くで撮影をしていたのだが、
彼のシャッターを切る音が気になった。これは悪い意味じゃなくて。
「カシャ」と音がするたびに、「お、このタイミングか!」
「カシャカシャ」、「あ、やっぱ今はいっぱい撮っとかないとね〜」
と感心しきりの助だった。


しかし、このお能の作者の多田富雄さんて免疫学者なんですけど。
高校の時の国語の教科書に、広中平祐の文章があったのと同じ衝撃。
あの時は国語の先生に質問に行った。
「なんで数学者の文章が国語の教科書に載ってるんですか?」って。
なんでわざわざそんなこと聞いたんだろ…。やっぱ私おかしいかな…。


ちなみに回答は
「頭が良かったら分野は関係ないんだねー。あ、湯川秀樹の文章読んでみ」
だった。


小判ちゃんにお能を観に行ったことを報告すると、
「そういえば紅天女お能になったらしいよ」と返事が来たので
月影先生に許可は取ったんですかー!」と興奮して尋ねると
「美内先生に許可取ったらしいです」という冷静なお答えが返ってきた。


また一緒に萬斎に行く約束をして、帰宅後に一人酒。